英文法と英語長文
大学受験の英語家庭教師をしております、英語見直し工房、高橋です。
大学入試で多くの配点を占めるものは、「長文読解」です。
長文が読めるようになるために、どのように英文法を復習すれば良いのか、
今回は、中学や高校英語の英文法基礎から復習し大学受験を目指す場合の
勉強の注意点について考えてみたいと思います。
「択一系」と「読解系」英文法
中学から高校レベルまでの英文法基礎を一通り復習したあとは、
英文法を2つの目的に分けて勉強していくのが良いと考えます。
択一系英文法
択一系英文法とは、センターの大問2、穴埋めの択一問題に代表されるいわゆる「文法問題」を解けるようにするための英文法です。
「NEXT STAGE」に出ている問題をイメージしてください。
読解系英文法
英文法の知識を使い、英文を「文型」に分け正確に読むための英文法です。
- 構文
- 精読
- 英文解釈
など、人によって呼び方は変わってくると思います。
内容的には、1文~1パラグラフ程度の英文を使い、それを文法事項に注意し、
句や節などに分けて、文型を取っていきます。
記述型の模試(河合塾の『全統記述模試』など)の下線部和訳問題をイメージしてもらえば良いと思います。
読解系英文法を学ぶメリット
「読解系英文法」は、英文法から本格的な長文読解への橋渡し的役割になります。
単語や熟語が分かってさえいれば長文が読めるかと言うと、そうではありません。
例えば、thatを見たときに、
関係代名詞なのか、それとも、「あれ」のthatなのか、
接続詞のthatであれば、名詞節なのか副詞節(so~that構文)なのか
など、
同じthatであっても、使い方は複数あります。
どの使い方なのかを判別するのは、英文法の力です。
読解系英文法で練習をするのは、1文~1パラグラフ程度ですが、
短めの文で訳出を練習し、それから本格的な英語長文読解へ進むことで、
スムーズに勉強を進めることができると考えます。
読解系英文法お勧め問題集
以前、ブログでお話している内容ですので(→精読・構文・英文解釈の問題集)細かい記述は避けますが、前回紹介したものに加えていくつか挙げておきます。
- 英文法基礎10題ドリル(駿台文庫)
- 読解のための英文法が面白いほどわかる本(KADOKAWA)
- 英文解釈の技術[超入門60・入門70・基礎100](桐原書店)
- 英文解釈の技術100[※上記のシリーズの最難関バージョンです](桐原書店)
また、
旺文社からも「英文問題精講」シリーズ(入門・基礎・標準)が出ています。
長文が英語入試の中心
ほとんどの受験生は、長文が入試の中心であることが理解していると思います。
同時に、長文で点が取れずに悩む生徒さんも多いはずです。
私の受験生時代は、上記でいう「択一系」英文法をばかり勉強していました。
ですので、センターの英文法問題のような問題では、得点ができましたが、長文はなかなか伸びず、苦戦しました。
その時に、勉強法を考え直し「読解系」英文法も取り入れるようになり、少しずつ長文に慣れていった経験があります。
もし、この記事を読んでいる生徒さんで、私と同じような悩みを持っていたら、
英文法の勉強法についても一度見直してみてください。