定期テストと大学受験
東京の英語専門家庭教師、英語見直し工房です。
- 定期テストは良いのに、模試の偏差値が低い
- 定期テストでは点を取れるけど、実力テストでは点がとれない
学校の定期テストと受験の関係について上記のようなご質問が、保護者の方からよく寄せらます。
ちょうど一学期の中間テストの季節ですので、今回は定期テストと大学受験の関係について、お話していきたいと思います。
定期テストと受験は関係ない?
定期テストの「得点」と受験はあまり関係がない、と私は考えています。
つまり、中間・期末テストで点を取れているからと言って、必ずしも大学受験がうまくゆく、ということではない、と考えます。
その理由は、試験の特徴が異なるからです。
定期テストには範囲がある
定期テストは、既に学校で学習済みの「試験範囲」の中で、単語・熟語・文法事項を完璧に覚えていけば、「得点」自体は良くなります。
また、試験が終わったら学習した内容をすぐに忘れてしまっても成績に影響することはありません。
大学受験には範囲がない
一方で、大学受験には範囲がありません。出題される文章も文法事項も予告されることはなく、「英語の全範囲」から漠然とした「範囲」です。
文法に関しては、中学から高校までの英語全範囲、単語・熟語などは受験用の単語帳を最低1冊程度は覚えることになります。
また、定期テストと違い、一年に一回の試験日まで覚えた内容を保持しなくてはなりません。
実力テストや模試も、範囲は原則無い場合が多いですので、受験と同じ力を試しています。
受験勉強は定期テストとは別に
受験勉強は上記で説明したような、「範囲が無い」「長期的な記憶が必要」という特徴があります。
いわゆる「受験勉強」というのは、その特徴にあわせた形の勉強を、学校の勉強とは別の流れで行うことを指しています。
定期テストは受験には無駄か?
では、定期テスト対策の勉強はやっても無駄なのでしょうか?
この質問に関しては、「無駄ではない」と答えています。
つまり、受験勉強は難易度の差はあるものの、中学・高校で学習した英語の内容をすべて集めたものです。
仮に、中間・期末テストで覚えた内容を忘れてしまったとしても、きちんと一度覚えた内容であれば、受験用に改めて勉強し直したときの理解度と記憶への定着が違います。
見たり聞いたりしたことのないものよりも、どこかで一度見たり聞いたりしたもののほうが暗記しやすいはずです。
ですので、定期テスト後に忘れてしまうとしても、「一度きちんと勉強して記憶に入れる」ことは、受験にも全く無駄ではないと考えます。
学校の成績が悪くても挽回可能
最後に、逆のバターン、つまり、学校の成績が悪いと受験は難しいか?という質問です。
受験勉強をしっかりとすれば、大学受験は成功できる、
と私は考えます。
先ほど述べたように、定期テスト対策で一度覚えたものを覚え直したほうが、受験勉強での暗記の苦労は軽減されているとは思います。
しかし、先ほどのお話通り、定期テストと大学受験は別の性質を持つテストです。
しっかりと目的を持って「受験勉強」に取り組めば、受験で挽回することは十分に可能です。