UP GRADE と Next Stage

大学受験用の英文法問題集、UP GRADE(アップクレード)とNext Stage(ネクステージ・略称「ネクステ」)の違いや、どちらが良いかについて、アマゾンのレビューなどで良く見かけます。

家庭教師の英語の授業でもこれらのうちの1冊を私も生徒に選んで使ってもらっていますが、大きな差はないように感じます。

解説のわかりやすさに関しては、人のそれぞれの感覚や英語力によって違いがあると思いますので、今回は一目で分かる範囲の違いについて書いてみようと思います。

Part分けはほぼ同じ

文法・語法・イディオム(UP GRADEでは「英熟語」)・語彙・会話・発音アクセントと、Part1~Part6まで掲載されている分野は、順番が少し違うものの、ほぼ同じです。

英文法の項目の違い

英文法に関しては、UP GRADEでは「話法」は単独の章や問題の掲載はなく、「話法ってなに?」という1ページのコラム的な扱いにしている点がネクステと異なります。もっとも、ネクステでも話法に関する問題は8題と少なくなっています。

英文法項目の掲載箇所の違い

Part1「英文法」に掲載するか、Part2「語法」以降のPartに掲載するかでいくつかの違いがあります。

目的語に動名詞か不定詞か

「不定詞と動名詞のどちらを目的語に取るか(いわゆるメガフェップス)」の掲載箇所に下記のような違いがあります。

  • Next Stage : Part 2 語法
  • UP GRADE : Part 1 英文法

UP GRADEでは不定詞、動名詞をの次の章に「不定詞 vs.動名詞」という章を作って掲載しています。

代名詞

前出の名詞受けるitとoneの違いや、other・anotherの使い方といった、「代名詞」に関する問題の掲載箇所が下記のように違います。

Next Stage : Part 1 英文法

UP GRADE : Prat 2 語法

ラテン比較

be superior toや be senior toのような、ラテン語由来の比較級の掲載箇所の違いもあります。

Next Stage : Part 1 英文法

UP GRADE : Prat 4 熟語

UP GRADEでは、「前置詞でつかむ熟語」の一つとしてラテン語由来比較級が扱われています。

イディオム(熟語)のまとめ方の違い

UP GRADEもネクステも、イディオムを扱っています。

UP GRADEには、「前置詞でつかむ熟語」「副詞でつかむ熟語」というタイトルの部分が有り、「状態のat」、「活動的状態のon」、「区別のfrom」といったように、前置詞や副詞の持つ共通イメージで熟語をグループ化しています。

駿台文庫のシステム英熟語を持っていれば、それと同じ方式と考えれば良いと思います。実際にUP GRADE とシステム英熟語の著者は同じ先生です。

英文法問題集はどちらが良い?

家庭教師の授業では、ネクステかアップクレードのどちらかを使ってもらっていますが、現役高校生の場合、学校の副教材としてどちらかが指定になっていることが多いため、その場合は学校の選択に合わせます。

上記の英熟語の前置詞によるまとめ方が好きですので、学校の指定が無い場合は、私の英語の授業では、UPGRADEにすることが多くなりました。